" お月様
お月様にお願い! バレンタイン番外編

恋の赤ずきんちゃん

「いってらっしゃいませ、ルロイさん」
 ルロイが森へ出かけてゆくのを、シェリーは眼をきらきらとさせて見送った。
「いっぱいうまいもん獲ってくるからな、楽しみにしてろよ?」
「うふふ、はい、楽しみです」
「いっぱいいっぱいいっぱい獲ってくるからなーー!」
 笑みがこぼれる。ルロイは振り幅いっぱいに尻尾を振った。二、三歩歩いては振り返り、名残惜しげに口に手を当てて、大声で叫ぶ。
 シェリーは、そんなルロイの後を追いかけたい気持ちでうずうずしながら丁重にお辞儀をした。
「はーい、頑張っていってらっしゃいませ」
「すっごくすっごくすっごく楽しみにしてろよーーーーシェリーーーーーー!」
 シェリーはうんうんとうなずいた。楽しみにしてろと言われても、どうせ獲物の大半はルロイの腹にぺろりとおさまるのである。とはいえ、作る端から皿に盛る間もなく平らげてゆくルロイのことを思い出すと、ほっこりした幸せがじんわりこみ上げてくるのだった。
 嬉しくなってちょこんと手を振り返す。
「ええ、いってらっしゃい……」
「行ってくるよーーーーシェリーーー!」
「お気を付けて……」
「大好きだぁぁぁぁシェリーーー!」
 ルロイは道の真ん中で立ち止まった。頭を抱え、今にも駆け戻りそうな素振りを見せながら、一人で地団駄を踏んでいる。
「あああやっぱり行きたくねえーー! 一緒にいたいーー! でも行かなきゃ飯が食えねえーーー!」
「……あ、あの……?」
「好きだ好きだ好きだシェリーが好きーーー! この期に及んでこんなに好き好きなキモチが爆発するなんて、本当に大丈夫か俺ーーーーっ!?」
「ええと、いつまで続くのですか……?」
「ああ、どうすりゃいいんだ!? これじゃあ狩りに身が入んねえよ、シェリー、何とか言ってくれ! ちゃんとお仕事に行かなきゃだめ! って言ってくれー!」
「んもう、ルロイさんったら、困った狼さんですね」
 じたばたと悶絶するルロイを見て、シェリーは思わず頬を染めた。両手を結びあわせ、指先をもじもじとからめて、うつむく。
「わたしだって、できるならルロイさんのお傍にずっといたいんですよ?」
 ルロイはぴきんっ、と硬直した。みるみる顔が真っ赤になる。
「お、お、俺と一緒に……一緒に……」
 ふらりと片足を軸によろめいて、その場で一回転し、背を向ける。ぼふん! と頭のてっぺんから白い蒸気が噴き出した。
「ルロイさん……?」
「は、ははは……何でもねえよ! じゃ、狩りに行ってくる……てへっ……えへへへへへへへ……?」
 右手と右足が同時に前に出ている。完全にでれでれ、骨抜きの腰砕けだ。斜めに身体が傾いたまま、よたよたと歩いていく。ごつんと木にぶつかった。
「あいてっ!」
「ルロイさんっ!?」
「えへへへへへいきへいき……えへ、えへ、えへへ……」
 ふらふらと千鳥足でルロイは森へと消えていく。
「ルロイさん、大丈夫でしょうか……?」
 シェリーは手を揉み合わせた。おろおろと長いまつげをしばたたかせ、ルロイが消えた小道をのぞき込む。
「でも、わたしもお買い物に行かなくては、なのです」
 ぱたぱたとスカートをはたいて気持ちを入れ替える。
「果たしてルロイさんは喜んでくれるでしょうか……?」
 お洗濯も終わったし、毎日恒例のお見送り行事も済んだ。そろそろお出かけの時間である。キッチンに用意してあったかごに白い布をふわりとかけ、腕に提げる。
 赤に紫、黄色にピンク。小瓶に詰めた色とりどりのジャム。くるみや乾かしたレンズ豆。甘いカエデの樹液を煮詰め、果粉をまぶしてしっとりと作ったお砂糖。山の洞窟湖から取れる岩塩。
 どれも村へ持って行けば非常に喜ばれるものばかりである。
 かごに詰め込む作業を終える。シェリーは家を出た。森の小道をとことこと歩いてゆく。
 ところどころ急になった坂を、注意深く踏みしめて下りてゆく。思わず歌が口をついて出た。
「んふん♪ んふんっふふん♪ おねがい♪ 魔法のショコラスナイパー♪」
 森歩きに慣れてきたせいか、歌を歌う余裕もたっぷりとある。
「えい!」
 倒木を乗り越え、ぴょん、と飛び降りる。足元がつるっと滑った。
「きゃ!?」
 枯れ葉に滑ったらしい。シェリーはすてんとしりもちをついた。あおられたスカートがめくれあがる。
「あっ、あっ?」
 勢いでかごの中身が飛び出した。ジャムの小瓶がころころと転がって行く。
「ジャムさん行っちゃ駄目ですっ……!」
 何とか追いついてほっと一安心。胸に抱き寄せてためいきをつく。
 かごを振り返る。レンズ豆にリスが群がっていた。
「ってこっちはいつの間に!?」
 あわてて駆け寄ってリスを追い払う。リスたちはほっぺたに大量の豆を詰め込んで、てんでばらばらに逃走した。
「ああん……もう! せっかく持って行くところだったのに」
 木の陰からこっちを覗いている。シェリーは苦笑いしながらまくし立てた。
「いけませんよ、リスさんたち! 良いですか? いくらわたしが寛大だからといってもですね、日々の生活というものがあるのです。ルロイさんとの……素敵な……うふっ……うふふふふ……知りたいですか? えっ……? 聞きたい?」
 ほっぺたに手を押し当て、くねくねと身体をくねらせる。リスたちは困惑したように顔を見合わせた。
「いいえ、教えてあげません!」
 シェリーは一人で勝手に顔を赤くして宣言した。小鳥がちゅん、と鳴いて枝を飛び立つ。
 やがて森がひらけ、青空がまぶしく広がった。里に下りてきたのだ。かろやかにスキップしながら歩く。
 見渡す限り、草原と畑と果樹園が続く。
「誰にも言えない♪ 乙女の秘密♪ 狙いを定めて♪ チョコの弾丸♪ ずっきゅん♪ あなたの胸に♪ 打ち込むの♪ でもっでもっ……大丈夫かな? わたしのキモチ♪」
 小川のせせらぎが聞こえる。丸太を縛ってかけわたした小橋を、ことことと靴の音をさせながら、抜き足、差し足でそうっと渡る。
「やめちゃおっかな? 逃げちゃおっかな? 不安でいっぱい♪ 揺れるココロ♪ でもっでもっ♪ あきらめられない♪ あきらめたくない♪ やっつけちゃうの♪ あなたに迫るチョコレートゾンビ♪ 恋のライバルやっつけて♪ ミラクル恋のショコラスナイパー♪ おねがい魔法のショコラスナイパー♪♪」
 くるんとつま先立ちして回る。ぴちゃん、と音を立てて小魚が跳ねた。緑の草がしずくをあびて透明に光っている。
 遠くに茶色い屋根が見えた。村だ。
「やった、到着!」
 シェリーはほっと嬉しくなって駆け出した。
 この辺りは都からずいぶん離れていて、誰もシェリーの顔を見知っているものはいない。だから村の中も安心して歩き回れるのである。
 白く塗った囲いの中で、ヤギの群れがのんびりと草を食んでいた。
 ぶぇぇぇぇぇぇ……ぶぇぇぇぇぇぇぇ……と、シェリーの顔を見に寄り集まってきて、愛想良く鳴く。
「こんにちは、やぎさん」
 シェリーが微笑むと、ヤギたちは、ぶぇぇぇぇぇ……と喉を振るわせて挨拶した。まるで笑っているような顔だ。
「おばさまは店にいらっしゃる?」
「いいや、あいにくお留守みたいだだよ」
 木陰から若い青年の声が聞こえた。
 シェリーは青い目をぱちくりとさせた。周りを見回しても誰もいない。いるのは、目の前のヤギだけだ。口を左右にもぐもぐさせて草を反芻している。
「まあ、ヤギさんったら、いつの間におしゃべりできるようになったんですか?」
「つい先日から。エマっていう、そこのよろず屋の看板娘に言葉を教えてもらったんだ」
 また、別のヤギがもぐもぐと口を動かした。くすくす笑う声が重なる。
「ああ、でもすぐに帰ってくると思うよ。中で待ってるといい」
「はい、ではお言葉に甘えて、そうさせていただきます」
 シェリーはぺこんとヤギに向かって頭を下げた。
「気をつけるんだよ」
「ありがとうございます。それではごきげんよう、ヤギさん」
 ちょんとスカートをつまみ、上品に会釈したあと、バイバイと手を振って立ち去る。
 ヤギは首を地面へ下げた。もぐもぐ草を食み続ける。
「いやはや、何というか、ずいぶんと浮世離れした子だな。まさか、あの子が旦那様ミロードの仰っていた──」
 木の向こうから、お仕着せのボーイ服を着た青年がちらりと姿を現す。肩に小さなオウムを乗せている。
「報告しておくか。”白きまちびと来たれり”」
 青年はオウムの耳元に二言三言、ささやく。オウムはかろやかに羽ばたくと飛び上がった。上空で円を描いたあと、西の空に消えてゆく。
 一方、シェリーはというと。
「……さすが向上心あるヤギさんです、お手紙食べておしゃべりできるようになったのですね。文明の発展は本当にすばらしいです」
 妙なところに感心しながら、とことこと歩く。
 まばらな林の向こうに村の広場が見えてきた。赤い屋根。白い壁。石積みの橋。レンガの塔。素朴な街並みの向こうにとんがり屋根の鐘楼が望めた。山の中腹にお城らしき城壁も見えている。
 煙突から白い煙を吐いている二階建ての家に近づいていく。
 トールペイントの施されたブリキの看板がぶらさがっている。おなべとトンカチとお茶のポットにパンにチーズのお皿。極めて生活感あふれる絵を取り囲んで、美しい百合模様が描かれている。店先には大きな木樽がいくつも積み上げてあった。その横には空っぽの牛乳缶がごろごろと並ぶ。
 黒猫が樽の上であくびをしている。シェリーを見ても反応ひとつしない。
 ふわふわと香ばしい匂いが流れ出していた。シェリーはくんくんと鼻をひくつかせた。焼きたてパンの香りだ!
 足取りをはやめ、裏口に回り込む。
 ドアを開けると、からん、ころん、と心地よいベルが鳴った。
「あのう……よろずやさん、こんにちは……フーヴェルおばさま、いらっしゃいますか……?」
 こっそりとのぞき込むようにして声を掛ける。
「母さんならいねえよ……ああシェリー、君か」
 バンダナを巻き、腰に茶色の短いエプロンを巻いた少年が現れた。人好きのする微笑みを浮かべている。
「こんにちは、カイルさん」
 シェリーは丁寧に頭を下げた。
 カイルはこの店のパン職人だ。雑貨屋を営むフーヴェルおばさんの息子で、びっくりするほどおいしいパンを焼いてくれる。
「裏から来ないで表から来ればいいのに。シェリーもうちの店のお客さんなんだから」
「いいえ、そんな、とんでもないです。お世話になってるのはわたしのほうですから。ところであの、おばさまは……お留守ですか?」
 尋ねながら、ドア前に敷かれた泥よけのマット上でそっと足踏みする。山道を歩いてきたせいで靴底が汚れているだろうと思ったのだ。
「ああ、大丈夫、入って。シェリーが来るの待ってたんだ」
 カイルは目尻の下がった甘い笑みを浮かべてシェリーに近づいてきた。肩に手を掛け、抱き寄せるようにしてひょいと何気なく店の中へと招き入れる。
「いえ、でも、ほかのお客様のおじゃまになっては」
 はにかんで周りを見回す。カイルのパンは大人気だ。焼き上がると村中に聞こえる鐘を鳴らして知らせる。そうすると、待ちわびていたお客さんたちが我先にと押し寄せてくるのである。
 シェリーの気後れを知ってか知らずか、カイルは愛想良く笑った。
「大丈夫だよ。誰もいない」
 眉をぴくりと持ち上げる。笑みが濃くなった。
「そうですか、よかった……」
 思わずほっと一安心、胸をなで下ろす。
 以前、一度だけあの押し合いへし合いに巻き込まれたことがある。カイルが店先に立って、手にしたベルを鳴らしたとたん、村のあちこちでドアがばんっと開いて、奥様たちが土煙を上げて突進してきたのである。悲鳴を上げる間もなくさんざんもみくちゃにされて、ぽいっと店から放り出され……気が付いたときには、黒猫と一緒に座り込んでいた。
 そのときのことを思い出して、シェリーはもじもじと立ち止まった。
「いいから、突っ立ってないで中に入りなよ」
 カイルはシェリーの手からすっとかごを取り上げる。きつね色した明るい眼がきらきらと輝いていた。
「ミルクセーキ作ったのがあるから飲む? うちの店のはまったり甘いよ。それともミルクティがいいかな」
 はぐらかすように明るく笑う。近づいてくる微笑みは、まるで焼きたてのパンみたいにふわふわと如才ない。
「いいえ、おかまいなく。あのう、おばさまにお願いしていたものがあるはずなのですが……」
 頬を赤らめ、シェリーはおずおずと首を横に振った。店の中に足を踏み入れる。
 カイルはくすっと笑ってウィンクした。気安い仕草で、髪に手を伸ばす。
「まあ、買い物の話は後にしてさ。君、いったいどこでどんな道草を食って来たんだ? まるで森の中を転げ回ってきた子ひつじみたいだ」
 髪にからまったトゲトゲの草の種を引っ張る振りをしながら、シェリーをからかう。シェリーは困惑に頬を赤らめた。
「ええっ、そうですか? 気が付きませんでした。わたし、ずっと草の実をくっつけたまま歩いてきちゃったのかしら?」
「取ってあげようか?」
「そんなにいっぱいくっついてます?」
「うん。鏡見てみる? 笑っちゃうぐらいついてる」
「えー、そんなあ、笑わないでください。ん……どこですか? あ、これですね? あれ、引っかかって取れない。あいたた……何で?」
 シェリーは自分で髪を引っ張ってしかめっつらを浮かべた。
「どうしましょ。困りました……」
「しょうがないな。取ってやるよ」
 抱き寄せられる。
「あ、あの、はい……お願いします」
 なぜか動けなくなったことにまごつきながら、シェリーはカイルの指に髪を梳かれるのをじっと我慢していた。草の実だらけで家に帰ろうものなら、ルロイがどれほど大騒ぎすることやら。きっと、こんなふうに言われるに違いないのだ……
(わ、何だ、その頭!? シェリー、大丈夫か? ええっ、何だって、転んだ!? ああ何てことだ、シェリーに一人で山を下りさせた俺が悪かった! ごめんっ! 次からは俺がずっとおんぶしてってやるから!)
(おんぶって、そんな……きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ……ああん、もう、そんな格好……恥ずかしいです……!)
 真っ赤な顔でぶるぶる頭を振る。ほっぺたが火照って、ぷしゅぅぅ……と湯気が出そうだ。
「あいたっ」
 強く引っ張られて、ちくっとする。
 だが、カイルは手をゆるめない。
「ごめんごめん、痛かった? でも、こんなにからまるまで放っておく君がいけないんだよ?」
 腕が細い腰へと回される。熱を帯びた力がこもった。
「あ、あの……来る途中で転んじゃったんです。かごを落としそうになって……それで、あわてちゃって、その、道端の草っぱらに頭を突っ込んじゃいました」
「転んじゃったのか。それじゃあ仕方ないな。君らしいって言えば君らしいけど……」
 不安に握りしめた手を、思いも寄らぬ器用さでほどかれる。シェリーはびくっとした。息をつまらせる。
「ぁ……あの、本当に、そんなにいっぱいついてます……?」
 指がからまる。カイルは微笑みながら睨んだ。
「こら、だめだ、動いたら。よけいにからまって取れなくなるよ? いいから僕に任せて」
 ぎゅっ、と。抱くように強く引き寄せられる。
「くすぐったかったら眼を閉じてても構わないから、ね?」
「あ、あ、あの、はい……ですがっ……!」
 吐息が首筋に吹きかかるぐらい、近い。カイルは誘うように笑っている。
「もうちょっとだからね? ほら、おとなしくして、くしゃくしゃ頭の羊さん。そんな頭じゃ家に帰れないぞ? 僕の言うとおりにして」
「う……すみません……」
 シェリーは居心地の悪さにまごまごとして、身をよじった。耳まで赤くなる。
 たかが草の実を取るだけで、こんなに時間がかかってしまうとは。よっぽどたくさんの実をくっつけてきてしまったに違いない。もしかしたら、スズメの巣みたいなくしゃくしゃのアフロ頭になっているのだろうか……?
 想像すると悲しくなってきた。
「わたしったら……何ておばかなのかしら……草の実いっぱいのくしゃくしゃ頭でのこのこやって来ちゃうなんて」
 カイルは、ぷっと吹きだした。絡みつくような柔らかいまなざしをシェリーへと向ける。
「……本当に可愛いな、シェリーは。君の作るジャムと同じ香りがする。いったい、どんな味がするんだろうね……?」
 メイプルシロップみたいな、とろんとあまったるい企みが耳元に忍び込む。
「ああん、もう……!」
 シェリーは笑われた恥ずかしさにぎゅっと眼をつむった。さらに顔をくしゃくしゃにして鼻の奥でうーんと唸る。
「そんなお恥ずかしい頭になっているとはつゆ知らず、くしゃくしゃのスズメの巣を頭にのっけたままやって来てしまいますとは。ルロイさんに顔向けがなりません……ああ、シェリー、一生の不覚です……!」
「試しにひとくち、食べてみたいな」
 シェリーはきょとんとした。小首をかしげてカイルを見上げる。
 食べる? ひとくち? 何だろう?
 しばらく考えて、眼をぱちくりとさせる。そう言えばさっき、ジャムって言っていたような……?
 うん、きっとそうに違いないです。得心がいく。でも、ルロイのことばかり考えていたせいでカイルの話をあんまりよく聞いていなかったと思われるのはあんまり具合がよろしくない。さすがに気が引けてしまう。
「ええっと……? お味見されてみます?」
 仕方なく、おずおずと口裏を合わせてみる。カイルは屈託なく笑った。もの欲しげな笑みがシェリーをじっと見つめている。
「いいの? 後でもっと欲しくなるかもしれないよ……?」
 誘惑の笑みが深まる。ゆるやかに近づいてくる。
「……えっ……?」
 思いも寄らない距離に、どきりと息が縮む。
「あの……ええと……カイルさん……? あ、あの……?」